こんにちは、「看護文献ナビ」運営者です✨️
今回は、看護研究でよく出てくる「信頼性」と「妥当性」について解説していきます。
テーマや方法を考えたあと、
「この結果って、本当に正しいのかな?」
「他の人にも当てはまるのかな?」
と悩んだことはありませんか?
実はこの悩み、研究の質を左右する重要なポイント。
だからこそ、信頼性と妥当性は「研究をやりきる力」に直結しているんです。

信頼性と妥当性…
言葉の意味はなんとなくわかるけど、どうすればいいんだろう。
信頼性・妥当性とは?
調査方法だけでなく、「結果の意味」に説得力を持たせるために欠かせません。
研究の結果が「本当に正しいのか?」「他の人にも当てはまるのか?」という“研究の信用度”を測る視点です。
信頼性(reliability)
- 同じ条件で同じ調査をすれば、同じ結果が出るか?
=「ブレが少ないかどうか」を測る考え方
例:
複数の看護師が同じ基準で患者を観察したとき、評価が一致するかどうか
妥当性(validity)
- その調査は、本当に調べたいことを測れているか?
=「ズレてないかどうか」を測る考え方
例:
ストレスを測定するアンケートで、本当に“ストレス”だけを測っているか?
質的研究における工夫
質的研究では数値がないため、以下のような工夫で「信頼性・妥当性」を補います。
- 参与確認(メンバーチェック):本人に「こう解釈していいか?」を確認する
- トライアングレーション:複数の視点・データを組み合わせて検証
- 透明性のある記録:調査の進め方や分析方法を明示する
なぜ大事なの?
研究は「信用されてこそ」意味を持ちます。
とくに看護のように実践に直結する分野では、「この研究結果は信じていい」と思ってもらえることがとても重要です。
具体的なイメージ
信頼性
(Before)
同じ条件で同じ調査をすれば、同じ結果が出るか?
(After)
たとえば、あなたが「褥瘡ケアの評価」について観察記録を取っているとします。
– 自分が評価した「発赤あり」が
– 他の看護師の目でも「発赤あり」と判定されるか?
このように「評価する人が変わっても結果が安定しているか」が、信頼性の高さを示す指標になります。
妥当性
(Before)
その調査は、本当に調べたいことを測れているか?
(After)
たとえば「ストレスの実態を知りたい」と思っても、
選んだ質問項目が「仕事満足度」ばかりだったら、それは本当に“ストレス”を測れているでしょうか?
”測っているつもり”と“本当に測れている”は違う。
このズレを防ぐのが「妥当性」の考え方です。
まとめ
信頼性と妥当性は、ただの専門用語ではありません。
「この研究、読んでもらえるかな?」「活かしてもらえるかな?」
そんな不安を乗り越えるための、大事な“武器”です。
調査の準備だけじゃなく、結果の信頼度まで見据えること。
それが、研究を“伝わるもの”に育てる第一歩です🌷

信頼性・妥当性は、研究の「質」を高めるために欠かせない視点なんだね✨️
これらを意識すれば、自分の看護研究に自信が持てるかも?!
看護テーマが決まってないなってからは、以下の記事も参考にしてください🕊️



🔖 参考にしたもの
- 看護大学の研究方法論・演習資料
- 『信頼性・妥当性とは何か』(医学書院/看護教育)
- 『質的研究を読み解くヒント』(南江堂)
- 看護系大学の講義資料(質的研究・調査法関連)
- 日本看護協会「看護研究のための指針」